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1 人気者 ★ :2020/07/24(金) 12:05:04.26

2020年7月24日 6時0分 JBpress
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61415

連載「実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から」の第9回。「感染しても重症化しなければいいや」と言えますか?
 原因はまだ不明だが、軽症でも普通の生活になかなか戻れないと讃井將満医師(自治医科大学附属さいたま医療センター副センター長)は警鐘を鳴らす。
【略】
 話をしてくれたのは、30代の看護師で、4月上旬に感染しました。以前慢性の炎症性疾患にかかっていたことがありますが、今はいたって元気で、薬も服用していませんでした。なお、日付は保健所が発症日と判断した日を、「1日目」としてカウントしたものです。
【略】
【45日目~90日目(現在)】
「ホテルから家まで帰るのに電車とバスを使ったのですが、少し歩くだけで息切れしました。足も筋肉痛になり、翌日は家でずっと寝ていました。それぐらい筋力が落ちてしまっていました。
 体調は、ある時を境に急激にぐっと良くなるという感じではなく、徐々に回復してきたように思います。体重も少しずつ増えて、5キロほど戻りました。呼吸は、今も喋り続けているだけで少し苦しくなります。
 新型コロナ感染症が発症してから3か月あまり経ちますが、体調はまだまだで、以前の6~7割というのが実感です」
【略】
 ちなみに、今のところ後遺症を起こす原因は3つに分けられるのではないかと考えています。
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 一つ目はサイトカインストーム。すなわち強い炎症によって、脳、心臓、肺、肝臓、腎臓などの多臓器不全が起こる。従来から知られていたように各臓器のダメージが重いほど、やはり回復に時間がかかり、後遺症も重い。これです。
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 二つ目は、新型コロナ感染症の特徴と言ってもよい血栓症。これによってたとえば血管が詰まり血が流れなくなる(第3回参照)。例えば、肺の血栓症によって肺機能の回復が悪いことがあるかもしれません。また、脳梗塞。この後遺症で、脳機能低下や心の不調が長引くこともあるかもしれません。
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 三つ目は、新型コロナウイルスが、肺だけでなく、直接、脳・心臓・肝臓・腎臓に感染すること。たとえば匂いや味がわからなくなる、頭痛、ボーッとする、幻覚が起こる、痙攣が起こる、などは、脳への直接感染の証拠と考えられています。
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 これらの症状が長く続くのは、おそらく患者がウイルスをなかなか排除できないことが関与していると思われます。
実際、今回お話をうかがった看護師のように、回復までに長くかかったり、PCRが陰性化しても再度陽性化するケースがあることは、なかなかウイルスを排除できないケースがあることを示しているのではないでしょうか。
【略】
 はっきりしているのは、原因やメカニズムはまだわからないけれど、重症患者はもちろん軽症・中等症であっても後遺症に苦しんでいる人が一定数存在しているという事実です。
それでもあなたは、「感染しても重症化しなければいいや」と言えますか?
(7月14日口述 構成・文/鍋田吉郎)
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※ここに記す内容は所属病院・学会と離れ、讃井教授個人の見解であることをご承知おきください(ヒューモニー編集部)。
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◎讃井 將満(さぬい・まさみつ)
自治医科大学附属さいたま医療センター副センター長・ 麻酔科科長・集中治療部部長
集中治療専門医、麻酔科指導医。1993年旭川医科大学卒業。麻生飯塚病院で初期研修の後、マイアミ大学麻酔科レジデント・フェローを経て、2013年自治医科大学附属さいたま医療センター集中治療部教授。
2017年より現職。臨床専門分野はARDS(急性呼吸促迫症候群)、人工呼吸。研究テーマはtele-ICU(遠隔ICU)、せん妄、急性期における睡眠など。関連学会で数多くの要職を務め、海外にも様々なチャンネルを持つ。
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◎鍋田 吉郎(なべた・よしお)
ライター・漫画原作者。1987年東京大学法学部卒。日本債券信用銀行入行。退行後、フリーランス・ライターとして雑誌への寄稿、単行本の執筆・構成編集、漫画原作に携わる。
取材・執筆分野は、政治、経済、ビジネス、法律、社会問題からアウトドア、芸能、スポーツ、文化まで広範囲にわたる。地方創生のアドバイザー、奨学金財団の選考委員も務める。
主な著書・漫画原作は『稲盛和夫「仕事は楽しく」』(小学館)、『コンデ・コマ』(小学館ヤングサンデー全17巻)、『現在官僚系もふ』(小学館ビックコミックスピリッツ全8巻)、『学習まんが 日本の歴史』(集英社)など。
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筆者:ヒューモニー


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